Kursi(クルシ)
訪問日:22 Feb, 2013
クルシという地名は、今まで知りませんでした。クルシの古代名はゲルゲサ、または、ゲラサ。そうです、あの悪霊につかれた男が住んでいたところです。舟でゲラサ地方に到着したイエス様は、その人から悪霊を追い出し、悪霊たちは豚の群れに入って、その豚の群れががけを駆け下りてガリラヤ湖で溺れ死にました。(マルコ5: 1-14、:ルカ8:26-33)
私達は、豚の群れが駆け下りたと思われる崖を登りました。
斜面の中腹に広場がありますが、さらに上まで登ります。
ここからのガリラヤ湖の眺めも素晴らしいです。向こう岸にある険しい崖のある山が、今朝登ったアルベル山です。ここから下を見ると、湖までは500mほどあるようですが、2000年前は湖面がこのすぐ下まで来ていたものと思われます。
左(南)の方向を臨むと、昔と変わらない湖畔の風景。この下の道を4kmほど南に行くと湖畔にエンゲブ(Ein Gev)の町があります。私達は、そこで昼食を摂る予定。
数名のご婦人方は、下の広場で休憩です。
恭仁子さんの説明では、この斜面の中腹に、悪霊駆除の奇蹟を記念してこの教会が建てられたそうです。
8世紀におきた大地震で壊されたままで、今は、その石垣と、床面のモザイクだけが残っていました。
モザイクの模様は、ツィポリにあったものと似ていますから、ローマ・ビザンチン時代(紀元3-5世紀頃)のものでしょうか。
下を見ると、立派な教会の遺跡が見えました。
近づいてみると結構大きな建物の跡です。これもイエスの奇蹟を記念して立てられた修道院で、イスラエルにあるビザンチン時代のものでは最大級とのこと。
この遺跡は、1970年に道路工事をしていた時に偶然発見されました。その後、発掘チームが組織されて掘り出され、崖の中腹にある教会跡も発掘されて、1982年に国立公園として公開されました。発掘調査は現在も続けられているそうです。
ここには、修道院、教会堂、小さなチャペル、洗礼場、モザイクのきれいな床、浴場、排水溝など、いろいろな設備が揃っています。中央に見える穴のある四角い石の台は井戸のようです。
建設されたのは、ビザンチン時代の紀元5世紀中頃とのこと、その後ペルシャが侵略してきた614年に破壊された後再建されましたが、8世紀に火災で壊れて教会としては使われなくなりました。その後、9世紀には地元のアラブ人に住居や倉庫として一時使用され、その時、床のモザイクの一部の絵(鳥や魚の絵)がはがされたそ うです。その後、廃墟となり埋もれていったとのことです。(Biblewalks.comより)
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