Nazareth No.1(ナザレ その1)

訪問日:17-18 Feb 2013

ナザレはイエス時代の紀元一世紀頃は数百人の小さな村だったということですが、現在はアラブ系の人々が多く住む大きな町です。ナザレにはロゴスミニストリーのツアーに加わって2日後にも行きましたので、今回をNo.1としました。

教会が沢山建てられていますが、中でも受胎告知教会(Basilica of the Annunciation)が有名で、イエスの母マリアが天使ガブリエルから 「ご覧なさい。あなたはみごもって、男の子を産みます。名をイエスとつけなさい。」(ルカ1:31 )と告げられたところとされています。

これが受胎告知教会です。

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受胎告知教会の内部です。中東で最大の教会と言われるだけあって広いです。

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奥の方には洞窟のようなものがあります。
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その中に祭壇のようなものがあって、その前のしるしのついたところで、イエスの母マリアが受胎告知を受けたそうです。
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ナザレには、ハイファからレンタカーで行きました。エリアの洞窟見物に手間取ったこともあって、出発は夕方の5時頃になってしまいました。それでも、高速道路並みの道が整備されていたこととNaviの案内のおかげでナザレ市内には6時過ぎに到着しましたが、この日予約してあった「Rosary Sisters Guest House」というところがNaviには載っていません。Google Mapでは表示できたので、Google Mapの現在地表示をたよりにして細い道を通ってたどり着きました。しかし、到着してみるとそこは大きな家でしたが、ホテルの看板などなく一般の民家のようです。誰もいないので駐車場に車を入れて地図を調べていると、この家の人の車が帰ってきて後ろに止まりました。誰もでてきません。どうやら、ここは普通の家で、後ろの人も怪しい車がいるので警戒しているようです。女性だったので、出て行って聞いてみたところ、やはり、Rosary Sisters Guest Houseはここではなく、French Hospitalの近くのようだとのことでした。運よく親切な人が来てくれて助かりましたが、他人の家に入り込んでしまったわけですから運が悪ければピストルで撃たれる可能性もあったわけで、後になってぞっとしました。(Google Mapには気をつけよう!) それで、次はFrench Hospitalへ向かうわけですが、これもNaviには載ってなくて、Google Mapで見つけて向かいました。それらしいところの近くへ来ましたが、もう暗くなっていて良く分かりません。Rosary Guest Houseへ電話しましたが、なかなか要領を得ません。その時、道のかどに雑貨屋が開いているのを見つけたので思い切って聞いてみることにしました。中へ入るとアラブ系の若者たちが数人いて緊張しましたが、「この近くだよ。この前の道を上がって行って右に入ればいいよ。」と教えてくれたので、車に戻ったところ、一人の青年が出てきて、「俺の車について来いよ。すぐ先で右折ランプを出すからそこを右折して少し入ったところだよ。」と言ってくれました。まじめそうな人だったので少し警戒しつつもついていくと、そのとおりにしてくれて、右に入った細道を直進して行くと、大きな修道院らしき建物があり、門が閉まっていました。そこでインターホンで門を開けてもらい中へ入っていくとやっとGuest Houseの玄関にたどり着きました。しかし、苦難はまだ続きました。Guest Houseのシスターが出てきましたが、なんと、今日は団体が入っていて空き部屋がないとのこと、それで、Betharamという近くのGuest Houseに泊まってほしいということで地図と電話番号を教えてくれました。仕方がないので、もう一度車に乗ってそこへ向かいます。そこは、すぐ近くの男性修道院のGuest Houseで、広い庭のあるきれいなところでした。夜の8時過ぎ、やっとホテルの部屋に落ち着くことができましたが、もう、レストランも閉まっており、ホテルでお湯を貰って日本から持ってきたカップラーメンを食べて飢えをしのぎました。車のチェックをしておこうと駐車場に戻ると、鍵が壊されているのでロックができないことに加えて、社内のランプが点いたままです。どうやっても消えないので、バッテリーあがりの防止と盗難防止を兼ねて、ボンネットを開けてバッテリーコードをはずしておくことにしました。そのためには大きなペンチが必要ですが、ホテルの受付のお爺さんは親切に奥から取って来てくれて貸してくれました。先ほどのシスターも心配して歩いて様子を見に来てくれました。本当に多くの人の親切な助けがあったおかげで、安心して眠ることができました。感謝な一日でした。

これが一日目に泊まったBetharamというGuest Houseです。

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受付には親切なお爺さんがいて、大きなペンチを貸してくれたり、カップラーメンのお湯をくれたりしました。

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カトリックの巡礼宿ということで、中はシンプルで清潔。地下には礼拝堂もあります。ちなみに、ここは男子の修道院が運営しており、働いている人は全員男性でした。

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部屋の入り口は中世風で重厚です。鍵も昔ながらの鉄の重い鍵でした。

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部屋には当然テレビはありません。トイレには紙を便器に流さないでください、との張り紙があり、ごみ箱がおいてありました。排水設備が良くないものと思われますが、くさいものは流さないわけにはいけません。

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夜明け前になると、まず鳥のさえずりがにぎやかに聞こえてきます。イエス・キリストが住んでいた時代と変わらない鳥の声だと思うと悠久の歴史を感じます。しばらくすると、イスラム寺院のスピーカーから大きな祈りの声が聞こえ、それから、キリスト教会から鐘の音が聞こえてきます。窓の外にはきれいな花壇が見えます。

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朝の食事前に、ホテルの外を少し散歩してみました。門を出たところの道端で一人の老人がパンを売っていました。3つ5シェケル(約120円)とのこと。3つは食べられないと思い、ひとつだけ貰って気の毒に思って10シェケル払ってきました。老人はもっとたくさん持っていきなと勧めてくれましたが、余ってももったいないと思い丁寧に断わりました。

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部屋に帰って食べてみると、これがなかなかおいしいのです。3つ貰っておけばよかったと悔やまれました。手前の新聞紙にくるんであったのは、塩辛い薬味でパンにつけると大変おいしいのですが、後で、これが聖書によくでてくるヒソップだということを知りました。

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Betharamゲストハウスの朝食です。一般のホテルに比べると質素ですがバランスの取れた朝食で、おいしく食べられました。この食堂もすべて男性が運営していて6時前には既に準備が済んでいました。私達は少し遅れて食卓に着き、香港からきて4泊しているという一人のご婦人と話をしました。前回もこのゲストハウスを利用したとか、ナザレとガリラヤ湖を回って素晴らしい旅ができたといっていました。

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朝食後は、車のバッテリーケーブルをつなぎ直してRosary Sisters Guest Houseへ荷物を移動した後、車を交換してもらうためにナザレの新市街Nazareth Illitというところにあるハーツレンタカーのオフィスへ向かいました。ナザレの町がアラブ人の町であるのに対し、この町はユダヤ人の移住者のために計画的に作られた町で、新しい集合住宅が並ぶきれいな町でした。ロシアからの移住者が多いそうです。

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少し時間がかかりましたが、無事に別の車に交換してくれました。自動車保険に入っていたので追加費用はなしです。今度は一クラス上のホンダシビックでした。この車はトランクが広く、スーツケースを外から見えないように全部トランクの中に納めることができました。車上狙いにやられないようにするには、車の中が見えないようにするのが良い方法だと気がつきました。ナザレの町の道路は狭く駐車場もないので、一旦ホテルに戻り、車を置いて歩いてナザレ村と受胎告知教会を見に行きました。

ころが、その後、またしてもトラブル発生!ホテルに戻って確認のためエンジンをかけようとしたらかかりません。ハーツのナザレ支店に電話して状況を説明しましたが、この場所に来てもらうための場所の説明がうまくいきません。ここはNaviでもうまく表示されないところ。Rosary Sistersのシスターを呼んできて電話に出て説明して貰い、なんとか来てもらうことができました。原因は、ライトの消し忘れによるバッテリあがりでした。イスラエルでは、運転中は安全のためヘッドライトをつけるというルールがあり、それに従ったのですが、消すのを忘れていました。これがへんぴなところで起こっていたら大変でしたが、ナザレでは本当に多くの人に助けられたことに大感謝です! これらのトラブルが後半のドライブ旅行の良い教訓となり、なんとか無事に今回の旅行を終えることができました!!DSC_0414_R

Guest Houseから受胎告知教会へ向かって歩いていると、魚屋さんが何件か並んでいました。ガリラヤ湖でとれたものを売っていると思われます。

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また、町の道沿いにいろいろな店が並んでおり、このようなフルーツジュースの店も沢山あります。特にざくろジュースは大変美味で、よく飲みました。昼食としては、このフルーツジュースとファラフェル(ヒヨコマメをつぶしたものをボール状にしてフライにし、野菜の具と一緒に丸いピタパンに入れたもの)を食べるのが、イスラエル流です。

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受胎告知教会を見た後、シナゴーグ教会というのを見つけようとして細い道をうろうろしましたが見つからず、ちょうど、近くのクリスチャン・スクールから女子生徒がたくさん出てきたので聞いてみました。しかし、よく知らないとの事。中学生くらいのアラブ系の女の子たちですが、東洋人が珍しいようで、「どこから来たの?」と聞いてきます。「どこから来たと思う?」と聞くと、ベトナム?とか、中国?とか言うので、日本だよと答えると、一人の子は、「いいなあ、いってみたいなあ」、と言いましたが、もう一人の子は、いたずらそうに「私日本大嫌い」と言って笑って逃げていきました。他の女の子たちも皆ニコニコしてお茶目で、道を聞くと喜んで対応してくれますが、やはり分かりませんでした。ふと坂道の案内表示を見ると「Rosary Sisters」と書いてあります。これは帰りの近道かなと思い、その狭い曲がりくねった階段の坂道をどんどん登っていくとRosary Sisters Guest Houseにたどり着きました。ちょうど、受胎告知教会の裏側の丘の上にあたるわけです。

これが、そのGuest Houseの入り口です。

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カトリックの施設なので、玄関を入るとイエス・キリストの像がおいてあります。

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また、壁には大きなシスターの写真が貼ってあり、昨日の男性が運営するGuest Houseに比べると花や植木が飾ってあったり、女性的な感じです。ここで働いているシスターもこんな服を着ていました。

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部屋の外には小さな庭があって花が咲いていました。昨日は満室でしたが、この日泊まるのは私たちだけとのこと。この夜も誰もいなくて静かでした。部屋の中はこぎれいでもちろんテレビはなく、女性らしい飾り付けがありましたが、機械的な修理は苦手なようで窓やシャワーが少し調子が悪くても修理されてなかったりしていました。5時頃、目を覚まして隣の部屋をのぞくと、そこは祈りの部屋のようで、シスターが2人、立ったり座ったり、長い間朝のお祈りをしていました。

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Rosary sisters Guest Houseの部屋から見たナザレの町の夜明けです。前日と同じく、イスラム教の大きなスピーカーの音と、教会の鐘の音と、小鳥のにぎやかにさえずる声が気持ちよく聞こえます。

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丘の上にあるので、ナザレの町が良く見えます。明るくなっていく様子をゆっくりと楽しみました。

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だんだん明るくなってきます。

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Rosary Sisters Guest Houseの食堂です。

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この日はツイポリとアッコを見てからテルアビブに帰りたいと思っていたので、7時30分には出ようと思っていましたが、7時を過ぎても一向に朝食の用意の気配がありません。泊まっているのは私たちだけです。朝食はあきらめてcheckoutしようとシスターを呼び出したら、「朝食はたべていかないの?あと10分でできるから食べて言ったらどう?」とのことで待つことにしました。このあたりが、男子修道院よりもずるずるしているように感じられます。やはり質素な感じですが、バランスが取れたおいしい朝食をいただきました。

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シスターは、今日は大きな団体が来るので忙しいわ、と言っていましたが、チェックアウトの時に名刺をくれて、「今度来るときはBooking.comでは なくて、直接電話して予約してください。安くしますよ。Booking.comは随分マージンを取るので高くなってますよ。」と言っていました。Booking.comで予約したホテルは、どこのホ テルも割高になっていたかも知れません。

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